先日、お手伝いをしている法人に、経済産業省から健康経営度調査の評価結果が送られてきました。初回の申請でドキドキしましたが、よい結果で、このままいけば「健康経営優良法人」の認定をとれそうです。
さて、皆様は健康経営という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
平たく言うと、「積極的に社員の健康状態を改善することが、ひいては会社の利益となる」という考え方およびその実践で、2014年頃から始まりました。
「健康経営への1ドルの投資が、生産性の向上や医療コスト削減、企業のイメージアップなどを通じて3ドルのリターンを生む」、「就活生とその親が重要視する就職先の条件の一位は「従業員の健康や働き方に配慮している」であり、労働市場において優位に立つことができる」などのデータが経済産業省から公表されています。
例えば私達は、健康経営の取り組みの一環として、食堂のメニューに健康志向の減塩食を取り入れたり、特盛をやめたり、禁煙外来の費用を補助したり、メンタルヘルスのセミナーをやったり、、、たくさんのことを実施してきました。また施策の効果を健康診断や離職率等で継続的に検証していきます。これら一つ一つが実を結び、ひとりひとりが元気にいきいきと働ける職場を増やしていきたいと思います。
健康経営の背景には、医療費を抑制したいという狙いや、少子高齢化による労働力の減少を元気で長く働けるようにして補填したい、という大きな思惑もあるでしょうが、個人の健康に会社は非常に大きな影響力がありますから、とても良いことのように思います。働き方改革関連法案が2019年4月から施行されることとも合わせて、会社が社員の健康により一層配慮していく流れは今後も続いていくでしょう。
一方で、政府がすすめているダブルワークやフリーランスが増えてくると、会社単位での健康体制整備では漏れる人が多くでてくることも予想されます。フリーランスには有給休暇も介護休暇も福利厚生もありませんし、産業医などの相談役もおらず、健康状態については完全に自己責任となります。このような人たちへの啓蒙や支援も今後の課題となってくるでしょう。